Academy-OB Choral Diary(練習日記)

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各パート順に、団員が持ち回りで書いています。
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2022年12月17日

2022年の歌い納め
記事の編集
ひさしぶりの「平井」。いまだ先の見えないコロナの影響は、ここにも。
マスクで表情を消した人々が行き交い、師走の賑わいにもかかわらず、
荒涼とした感じが漂う…私たちの歌にも、またその感が滲む?
…2022年の歌い納め12月17日の様子を記す。
まずは、アンコール用「ぜんぶ」の初見大会。
詩は、あの「ちびまる子ちゃん」の作者。
シンプルな言葉づかいに宿る深淵な真実。
こういう時の指揮者Oの手腕はさすがだ。
我ら迷える子羊を、迅速的確に「音楽の森」にいざなう。
とりあえず、カタチにはなった。
2月の公演までには、「さくらももこ」の世界を構築できる……はず。
そして、組曲「愛がひとつになれますように」の仕上げに。
4000曲近くの歌謡曲・ポップスを手掛けた松井五郎のてだれの詩。
親子孫三代で日本洋楽史に足跡を刻む服部克久の洒脱な作曲術で作られた組曲。
「陳腐な昭和歌謡」と揶揄する声もある。軽薄な鼻歌とも、カラオケ向きとも。
はたして、そうなのだろうか?
どんなアプローチすれば、どのように表現すれば、歌う側と聴く側の
「歓び」にたどり着くことができるか。
そのアイデアとヒントを、指揮者Oは再三提示してきた。
そして、この日の練習でも。「オクターブ跳躍の最下音に重心を置き、
上の音を抜き気味に」「ベルカント唱法を捨て、喋るように発語する」
「他パートの音型に目配せを怠らないフレージングの意識」
「ハーモニー構成上の自分の位置の意識」etc.
これが結構難しい。
スキルの向上、テクニックの習得の度合いは、現役時代に遠く及ばない。
ならば、私たちに残されたアドヴァンテージ、それぞれの人生経験に
裏打ちされた言葉に対する「実感」を表現に込められないか…
その手がかりになる言葉の数々が、「悲しみを乗り越える」
「思い出を忘れない」「幸せを抱きしめる」「涙の意味に寄り添う」など、
ナマな表現で、そこかしこに。

てらいや、恥じらいを捨て、ひとりひとりの声で
「愛の、夢の、つづれ織(タペストリー)」を織りあげ、聴衆と共に
楽しめないか。
「マスクで表情を消した」ような表現はもうやめにしないか。

その思いは、ついに私たちに委ねられた。
                                                             元孤独なベースマン




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